〔NY金〕反発、2532.70ドル(9日) 2024年09月10日 07時12分
【ニューヨーク時事】週明け9日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待を背景に反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前週末比8.10ドル(0.32%)高の1オンス=2532.70ドル。
前週末6日発表の米雇用統計で、非農業部門就業者数が市場予想を下回ったことで、大幅な利下げ観測は後退しているものの、市場では9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げをほぼ確実視している。金利引き下げは、金利の付かない資産である金の相場には追い風との見方が改めて強まり、買いが優勢の展開となった。
またこの日の外国為替市場で、ドルがユーロに対しこの日の高値から値を下げたことでドル建てで取引される金の値頃感が意識されたことも、買いにつながった。一方、今週は8月の米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価指数(PPI)などの発表を控えており、市場は足元のインフレ動向に関する手掛かりを得ようと、積極的な取引は手控えられた。
ニューヨーク連邦準備銀行が午前発表した8月の消費者調査によると、1年先の期待インフレ率は3.00%と、4月以来4カ月ぶりに上昇した。インフレが長引くとの心理を反映する内容となったものの、市場の反応は限定的だった。