豪国防費「GDP比3.5%に」=米長官要求に首相反発 2025年06月02日 14時12分

握手するヘグセス米国防長官(左)とマールズ豪副首相兼国防相=5月31日、シンガポール(EPA時事)
握手するヘグセス米国防長官(左)とマールズ豪副首相兼国防相=5月31日、シンガポール(EPA時事)

 【シドニー時事】米国防総省はオーストラリア時間の2日、ヘグセス国防長官がマールズ豪副首相兼国防相と先週会談した際、「豪州の国防費をできるだけ早く国内総生産(GDP)比3.5%に増やすよう求めた」と発表した。豪政府の計画を上回る高い要求で、アルバニージー首相は反発している。
 2025会計年度(25年7月~26年6月)の豪国防費は約560億豪ドル(約5兆2000億円)で、GDP比は約2.0%。豪政府は33年度までに同2.3%へ引き上げることを目指している。
 アルバニージー氏は2日、記者団に「われわれは必要な防衛力に投資し、増額を続ける」と強調。一方で「財源の裏付けもなく、何に使うかも言えないのに、ただ数字を掲げることはしないし、意味がない」と述べ、米側の要求は合理性を欠くとの認識を示した。 

海外経済ニュース