〔米株式〕NYダウ続落、65ドル安=ナスダックは小高い(8日午前) 2025年07月08日 23時10分
【ニューヨーク時事】8日午前のニューヨーク株式相場は、トランプ米大統領による貿易相手国への新たな関税率通知を受けて神経質な商いとなる中、続落している。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比65.68ドル安の4万4340.68ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が7.27ポイント高の2万0419.79。
トランプ米大統領は前日、日本と韓国を含む計14カ国に対し、新たな関税率を通知する書簡を送付した。新税率の発動日を8月1日にずらして交渉の余地を残し、相手国から譲歩を引き出す狙い。ただ、現時点で合意に達しているのは、英国とベトナム、カンボジアの3カ国にとどまり、貿易交渉の進展に対する期待と不安が交錯している。
一方、米高関税政策による物価への影響がひとまず限られていることから、連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを再開する時期は9月以降になるとの観測が拡大。金融政策の先行きを占う上で、市場は翌9日午後に公表される6月17~18日開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目している。
個別株を見ると、テスラが1.2%高と反発。マスク最高経営責任者(CEO)が新党を結成し、政治への介入を深めていることを嫌気して、前日は6.8%安と売り込まれていた。半面、米政権による再生可能エネルギー事業向けの優遇措置撤廃の動きを眺め、サンラン、ソーラーエッジ・テクノロジーズなど太陽光発電関連が値下がりしている。