〔米株式〕NYダウ反発、152ドル高=ナスダックも高い(20日午前) 2025年06月20日 23時16分
【ニューヨーク時事】週末20日午前のニューヨーク株式市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)高官が7月利下げの可能性に言及したことを好感した買いに、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時05分現在、前営業日終値比152.26ドル高の4万2323.92ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は56.24ポイント高の1万9602.51。
ウォラーFRB理事は20日、CNBCテレビに出演し、「早ければ」7月の次回会合で利下げに踏み切る可能性があるとの見解を示した。トランプ政権の高関税政策は物価を「一度限り」上昇させるにすぎないとした上で、政策判断に際しては「見過ごせる」と述べた。これを受けてFRBによる早期利下げの可能性が意識され、買いが促された。
トランプ米大統領は19日、イスラエルと交戦するイランへの攻撃について、「2週間以内」に判断する方針を示した。核施設攻撃を辞さない構えを見せつつ、外交的解決の余地を残したと受け止められ、中東情勢の一段の悪化を巡る過度の警戒感が和らいだことも投資家心理の改善につながった。
米民間有力調査会社コンファレンス・ボード(CB)が20日発表した5月の米景気先行指標総合指数は前月から0.1%低下し、市場予想と一致した。
個別銘柄では、アップル、キャタピラー、ゴールドマンサックス、JPモルガン・チェースなどが上昇。一方で、メルク、マクドナルド、IBMが安い。ダウ構成銘柄以外では、代表的な暗号資産(仮想通貨)ビットコイン相場の上昇を受け、コインベース・グローバルなどが堅調に推移している。