東京エレ子会社の元従業員ら3人起訴=TSMC機密取得事件―台湾 2025年08月27日 20時24分

台湾積体電路製造(TSMC)のロゴ(AFP時事)
台湾積体電路製造(TSMC)のロゴ(AFP時事)

 【台北時事】台湾高等検察署(高検)知的財産検察分署は27日、半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の機密情報を不正に取得したとされる事件で、日本の半導体製造装置メーカー東京エレクトロンの台湾子会社の元従業員ら3人を国家安全法違反の罪で起訴したと発表した。3人に懲役7~14年を求刑する意見も付けた。
 東京エレクトロンは今月上旬、事件への関与を巡り、台湾子会社の元従業員1人を懲戒解雇したと発表。高検によれば、元従業員はTSMC退職後に東京エレクトロン子会社に再就職していた。
 元従業員は機密取得の目的について、東京エレクトロンの加工機械の改善につなげ、TSMCが予定する回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)の最先端半導体の量産に関与する資格を「勝ち取るためだった」と供述しているという。元従業員は、TSMCで顔見知りだった別の被告2人から機密情報を得ていた。
 事件はTSMCの内部調査で発覚し、同社が7月、高検に告訴していた。 

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