「一生に一度」「軍を悪用」=米軍事パレード巡り異なる思い 2025年06月15日 15時39分

【ワシントン時事】米首都ワシントンは14日、軍事パレードで祝賀ムードに包まれたが、ホワイトハウス前には市内や近郊からトランプ大統領に反感を抱く人々も集結した。「一生に一度の機会だ」「軍を悪用している」。市民はそれぞれの思いを胸に記念日を迎えた。
ホワイトハウス前ではこの日昼すぎ、抗議デモが開かれた。バージニア州に住む中学教師のカレン・コントレラスさん(49)は、トランプ氏の誕生日に合わせたパレードに複雑な思いを抱いていた。
夫が海兵隊員だというコントレラスさんは、軍の功績を祝うことには理解を示す。だがこの日のパレードについては「(トランプ氏が)力を誇示するためだ」と断じ、「軍を悪用している」と批判した。
夕方になると、大型モニターが複数設置されたワシントン記念塔周辺の特設会場に観衆が集まった。トランプ氏を支持するエドワード・キャスレンさん(53)は妻ジャッキーさん(47)とフロリダ州から車で駆け付けた。
エドワードさんはパレードを「一大イベントだ」と歓迎。戦車やヘリコプターを見て楽しんだ一方、「毎年行う必要はない」と述べ、陸軍創設250年の節目を祝う行事であることが重要だと語った。
日が暮れてトランプ氏が登壇すると、会場から「誕生日おめでとう」の声が湧き上がった。「私心なく命を国にささげた数十万人の陸軍兵士に思いをはせる」。トランプ氏がこう述べて演説を終えると、会場には同氏が選挙集会で好んで流した曲が響き始めた。
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