米中、貿易枠組みで合意=レアアース規制「解決」期待―閣僚協議 2025年06月11日 18時35分

ラトニック米商務長官=4日、ワシントン(EPA時事)
ラトニック米商務長官=4日、ワシントン(EPA時事)

 【ワシントン、北京時事】米中両政府は9、10の両日、ロンドンで2日間にわたり貿易協議を開いた。ラトニック米商務長官は終了後、記者団に対し、両国が5月の閣僚級協議で一致した内容を履行するための「枠組み」設置で合意したと説明。これにより「レアアース(希土類)の問題は解決される」との期待を示した。両国は中国によるレアアースの輸出規制を巡って対立していた。
 ラトニック氏は、この枠組みについて「貿易の拡大を議論する第一歩だ」と述べ、対中貿易赤字削減に向けたものだと説明。懸案となっていたレアアースの輸出規制を念頭に、「ネガティブなものを排除しなければならなかった」と語った。
 トランプ米大統領は11日、自身のSNSに「中国とのディール(取引)は、(中国国家主席の)習近平氏と私の承認を条件に成立する」と強調した上で、「中国からレアアースが前倒しで供給される」と言明した。「関税は計55%となる」とも投稿した。
 さらに、中国人留学生のビザ(査証)取り消しにも触れ、「米国は合意したものを提供する。中国の学生が米国の大学を利用することも含まれる。両国の関係は良好だ」と記した。
 中国国営新華社通信も11日、米中が協議を通じ、枠組みの設置で一致したと報道。その上で、両国の懸念解決に向けて「新たな進展」があったと強調した。詳細は明らかにしていない。 

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