AI開発の遅れ釈明=開発者会議、異例の展開―米アップル 2025年06月10日 08時42分

【シリコンバレー時事】米アップルは9日、本社のあるカリフォルニア州クパチーノで年次開発者会議を開いた。登壇したフェデリギ上級副社長が序盤、音声アシスタント「Siri(シリ)」を生成AI(人工知能)技術で強化する計画の遅れを釈明する異例の展開。ブームに乗り切れていない現状が浮き彫りになった。
フェデリギ氏は「アップルの高い品質基準を満たすには時間が必要。詳細は今後1年でお伝えできるだろう」と述べた。この日の米株式市場で同社株は失望売りから値を下げた。
会議では、独自の生成AIシステム「アップルインテリジェンス」を開発者に公開すると発表した。AI機能を取り込んだアプリ開発を促し、アップル経済圏の維持・拡大を図る狙いだ。