ベトナム、「二人っ子政策」廃止=人口維持へ規制緩和にかじ 2025年06月04日 16時24分

【ハノイ時事】ベトナム国会常務委員会は3日、人口関連の法令に関し、政府が認めたケースを除き「子どもは1人または2人」とする規定を削除する改正案を可決した。国営メディアなどが伝えた。従来の「二人っ子」政策が廃止され、各世帯の子どもの数に制限がなくなる。
ベトナムでは1980年代ごろ、急激な人口増加を抑制するため「二人っ子」政策を導入。しかし、急激に少子化が進む中、将来の高齢化社会をにらんで規制を緩和し、経済成長を下支えする人口水準の維持を図る方針にかじを切った。
ベトナムの統計部門の報告によると、ベトナムの人口は1億人を上回っている。一方、1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す合計特殊出生率は近年、急激に低下。2023年は1.96、24年は1.91と、人口維持に必要な水準を割り込んでいる。