李在明氏「民主主義を回復」=支持者ら歓喜―韓国大統領選 2025年06月04日 06時19分

【ソウル時事】「民主主義を回復し、協力し共に生きていく世の中をつくる」。韓国の新大統領に決まった李在明氏は4日未明、大統領選での「当選確実」の報を受けてソウルの国会前で開かれた集会に姿を見せ、支持者らを前にこう宣言した。李氏の到着を待ちわびた支持者からは歓声が湧き、会場は熱気に包まれた。
主要テレビが李氏の「当確」を伝えたのは、3日午後11時40分(日本時間同)ごろ。大型モニターで開票の様子を見守っていた支持者からは「李在明!」「大統領!」のコールが響いた。李氏はその後、妻の金恵景氏と共にソウル近郊の仁川にある自宅を出発し、党本部にあいさつに訪れた。
一方、敗北した保守系政党「国民の力」の金文洙前雇用労働相は4日未明に記者会見。「国民の選択を謙虚に受け入れる」と淡々とした口調で語った。集まった党幹部らも一様に厳しい表情だった。
李氏の大統領就任で国民には期待と不安が入り交じる。ソウルの自営業男性(70)は「低迷した景気を立て直してほしい」と経済政策に期待。一方、弁護士の男性(31)は、李氏が政治報復に出るのではないかと憂慮し、「理念を離れた統合の政治が必要だ」と訴えた。
有力紙・中央日報は4日付の社説で、大統領選がネガティブキャンペーンに終始し、政策論争が深まらなかったと指摘。「選挙が終わった後、憎悪だけが残った。(李氏には)激しい対立の傷を癒やす責務が与えられた」と記し、「前任者が皆失敗した統合の大統領を目指してほしい」と強調した。
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