「正しい軌道」へ歩み寄り要求=中国外相、米新大使と会談 2025年06月04日 05時13分
【北京時事】中国外務省によると、王毅共産党政治局員兼外相は3日、先月着任したパデュー米大使と会談した。王氏は、米側が中国に対して「一連のネガティブな措置」を講じているとして、断固反対する立場を表明。一方で、意思疎通の必要性を訴え、両国関係が「正しい軌道」に戻るよう米側に歩み寄りを求めた。
王氏は、パデュー氏の着任に歓迎の意を表し、米中間の「信頼できる意思伝達者」としての役割を果たすよう望むと強調。両国関係が「重要な岐路にある」との認識を示し、「対話と協力が唯一の正しい選択だ」と語った。その上で、米中協議の合意事項を「中国が完全に破った」とトランプ米大統領が批判したことや、中国人留学生のビザ(査証)取り消しを念頭に「根拠なく中国の権益を損ねている」と主張した。
パデュー氏は「両国首脳が建設的な交流を維持することが重要だ」と指摘。同氏のSNSによると、貿易や合成麻薬「フェンタニル」、不法移民問題に関し、トランプ氏の優先事項を伝えた。