「少年工」から大統領に=攻撃的言動で物議も―李在明氏 2025年06月04日 00時34分

【ソウル時事】前回の2022年大統領選で尹錫悦氏に0.73ポイント差で敗れた雪辱を果たし、底辺の暮らしから国のトップにまで上り詰めた。成功物語が多くの人を引きつける一方、「マスコミは検察の愛玩犬」など攻撃的で率直な物言いが時に物議を醸し、好き嫌いが分かれるタイプでもある。
慶尚北道安東の農村に、9人きょうだいの7番目として誕生。2人の姉は生まれてすぐに亡くなったため親が李氏の出生の届け出を遅らせ、提出されたのは1964年の冬、生後1年たってからだった。
小学校卒業後、家族と共に京畿道城南市に移住。貧困家庭で中学、高校に通えず、「少年工」としてゴム工場やネックレス工場などで働き、家計を支えた。プレス機に挟まれて左腕が曲がる後遺症を負い、後に兵役を免除された。
検定試験を経て、82年に大学進学。当時は民主化運動が盛んで、友人から誘いを受けたが、司法試験を目指し、ほとんど関わらなかった。その後人権弁護士として地元の城南市を拠点に労働問題などを一手に引き受け、市立病院の建設運動にも尽力した。
城南市長、京畿道知事として行政手腕を発揮。民主化運動勢力が中心の革新陣営で非主流だったが、朴槿恵元大統領の弾劾を率先して訴えるなど激しい主張が注目を集め、頭角を現した。
2022年の前回大統領選で惜敗後、国会議員、革新系「共に民主党」代表となり、党内基盤を固めた。一方、都市開発事業を巡る疑惑などで現在も5件の裁判を抱える「被告」の身でもある。
家族は妻の金恵景氏と息子2人。金氏も、李氏が知事在任中だった前回大統領選の党予備選に絡み、京畿道の公用クレジットカードで接待をしていた公選法違反で裁判中。長男もかつて常習賭博などで罰金を科されている。
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