イランに低レベル濃縮容認か=米、核問題で譲歩案も 2025年06月03日 06時40分

【イスタンブール時事】米ニュースサイト「アクシオス」は2日、イラン核開発を巡り、米国がイランに低レベルのウラン濃縮活動を限定的に容認する案を示したと伝えた。イランの核兵器保有阻止を掲げるトランプ米政権はこれまで濃縮活動の完全停止を求めてきたが、イランは強硬に反発。米側は一定の譲歩で打開を図る狙いとみられるが、イランが応じるかは不透明だ。
米国は先月31日、イランとの高官協議を仲介するオマーンを通じて提案を伝達した。アクシオスによれば、米国案ではイランに新たな濃縮施設の建設を認めず、ウラン転換・加工インフラの解体も要求。地下の濃縮施設を稼働不能とする一方で、地上にある施設では、国際原子力機関(IAEA)の規定に従って原子炉燃料に必要な水準で一時的に濃縮活動を認めるとしている。
また、合意締結後に保有する濃縮ウランを濃縮度3%まで暫定的に下げるよう求めたほか、イランが訴える制裁解除については「イランによる誓約がIAEAや米国が満足する形で示された場合」に実施されるという。