ウクライナとの首脳会談「可能」=代表団合意なら―ロシア報道官 2025年05月17日 18時03分

ロシアのプーチン大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(AFP時事)
ロシアのプーチン大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(AFP時事)

 ウクライナを侵攻するロシアのペスコフ大統領報道官は17日、プーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の首脳会談は「両国代表団が一定の合意を得た結果として行うなら可能だ」と述べた。両国は16日、トルコ・イスタンブールで直接協議を実施。ウクライナ側は首脳会談実施を要請したが、ロシア側は同意していなかった。
 ウクライナと西側諸国から即時停戦を迫られていたプーチン氏は11日、直接協議を15日に行うよう提案。ゼレンスキー氏は逆に「トルコでプーチン氏を待つ」と首脳会談を提案した。ロシア側は応ぜず、ゼレンスキー氏は「プーチン氏は協議を恐れている」と挑発していた。
 プーチン政権は表向き和平に前向きな姿勢をアピールしつつ、軍事力でウクライナを圧倒し、同国の非軍事化など所期の目的を達成する構え。ペスコフ氏の発言には「首脳会談から逃げた」という印象を内外で抱かれないようにする狙いがあるとみられる。
 プーチン政権はこれまで、本来の任期満了後も職にとどまるゼレンスキー氏に元首としての正統性はないと主張。対話の相手と見なしてこなかったが、仲介するトランプ米大統領が首脳会談を促していることもあり、態度をやや軟化させた可能性がある。ただ、ペスコフ氏は「直接協議で何らかの合意文書を交わす際、ウクライナ側の誰が署名するかが問題になる」とも述べた。
 今回、トルコ行きを示唆しながら中東歴訪を終えたトランプ氏について、ペスコフ氏は「(米ロ首脳が)適切と判断すれば」、プーチン氏との会談が行われるとの認識を示した。(時事)。 

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