ガザ停戦、新たな交渉開始=ハマス「前向きに対応」―カタール 2025年03月12日 14時25分

【エルサレム時事】イスラム組織ハマスの幹部は11日、パレスチナ自治区ガザの停戦を巡る新しい交渉が仲介役カタールの首都ドーハで同日始まったと明らかにした。「交渉に対し前向きに、責任を持って対応する」と説明した。AFP通信が報じた。
イスラエルは10日にドーハに代表団を派遣。仲介役の米国のウィトコフ中東担当特使も現地入りしており、協議が本格化する可能性がある。
ハマス幹部は声明で、「今回の協議が(停戦合意の)第2段階開始に向けた目に見える進展を生み出すことを期待する」と表明。ウィトコフ氏がその助けとなってほしいと述べた。
1月に発効した停戦合意の第1段階は今月1日に期限を迎えた。だが、恒久停戦を見据えた第2段階への移行を要求するハマスと、反対するイスラエルが対立して交渉は難航。新たな合意がまとまるかは不透明だ。
イスラエルは今月に入り、ガザへの支援物資搬入のほか電力供給を停止。これにハマスだけでなく、サウジアラビアやカタールなどアラブ諸国も猛反発しており、ハマスが交渉で態度を硬化させる恐れもある。
一方、イスラエルのサール外相は米ABCテレビのインタビューで、「(ハマスが)ガザで最も強力な軍事組織であり続けようとしている」と指摘。「それは絶対に受け入れられないし、ガザでのハマスの武装解除なしにわれわれの安全は守れない」と強調した。