結束が焦点、交渉は難航か=G7外相会合、12日開幕 2025年03月11日 14時03分

【ニューヨーク時事】先進7カ国(G7)の外相会合が12日から3日間の日程で、カナダ東部ケベック州シャルルボワで開幕する。ロシアの侵攻を受けるウクライナを支持する方針で結束できるかが焦点。ただ、トランプ米政権がロシアへの融和姿勢を維持しており、交渉は難航も予想される。
G7外相会合は2月にドイツのミュンヘン安全保障会議に合わせて開かれて以来、今年2回目。前回会合では、ロシアを非難せずにウクライナへの「揺るぎない支持」を確認する共同声明を出した。
だが、その後、ウクライナ侵攻3年に合わせたG7首脳テレビ会議では声明の発表を見送った。報道によると、それまで使われていた「侵略」ではなく、より中立的な「紛争」と表現するよう米国が主張し、交渉がまとまらなかった。
ルビオ米国務長官は10日、記者団に対し「敵対的な言葉遣いは時に当事者同士を(交渉の)テーブルに着くのを難しくさせる」と語り、ロシアに配慮するべきだとの認識を示唆。「双方をテーブルに着かせるというわれわれの立場と一致しない声明には署名できない」と述べ、G7内で意見に隔たりがあることを認めた。
会合ではウクライナ情勢に加え、中東やインド太平洋の安全保障も議題となる。ルビオ氏の他、日本からは岩屋毅外相が出席する。