「黒人の命大切」ペイント消去=トランプ政権が圧力―米首都 2025年03月11日 07時34分

【ワシントン時事】米首都ワシントンの市当局は10日、ホワイトハウスの北を走る16番通りの路上に巨大な黄色の文字で描かれたスローガン「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切、BLM)」の消去作業を始めた。人種差別に対する抵抗の象徴となってきたが、BLM運動に否定的なトランプ大統領や共和党の圧力により、削除に追い込まれた。
路上ペイントは、2020年に黒人男性が白人警官に首を圧迫され死亡した事件後、全米に広がった抗議活動を受けてバウザー市長(民主党)が発注。一帯を「BLM広場」と改称した。だがトランプ氏が復権したため、バウザー氏は市の予算を決める連邦議会で多数派を占める共和党に配慮せざるを得なくなった。