全人代が閉幕へ=「国防費、GDP比低い」―中国 2025年03月11日 05時48分

 【北京時事】中国の国会に当たる全国人民代表大会(全人代)の閉幕式が11日午後、北京の人民大会堂で開かれる。今年の経済成長率目標を「5%前後」とする政府活動報告や、前年比7.2%増の国防予算を含む予算案などを承認する。
 成長率目標は3年連続で「5%前後」に設定した。景気低迷が続く中、トランプ米政権が発動した対中追加関税の影響で外需の落ち込みが懸念されている。習近平政権は、内需拡大で目標達成を図る方針だ。
 国防予算は1兆7846億元(約36兆2000億円)。今年も成長率を上回る伸びを確保し、厳しい経済状況の中でも軍拡路線の継続を鮮明にした。ただ、具体的な使途は不明。公表されている国防予算に研究開発費などは含まれておらず、実態を反映していないとみられている。
 しかし、呉謙国防省報道官は9日、国防予算について「米国などの軍事大国と比べ、国内総生産(GDP)に占める比率は低い」と主張。増えた予算は「新たな領域や新たな質の作戦能力の発展」などに使うと説明した。呉氏はまた、台湾問題に関し「『独立』分子が騒げば騒ぐほど、頭上の剣は鋭くなる」と述べ、台湾の頼清徳政権に対する軍事的威圧を強める姿勢を示した。 

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