米韓、合同軍事演習開始=北朝鮮はミサイル発射で対抗 2025年03月10日 14時37分

【ソウル時事】米韓両軍は10日、朝鮮半島有事を想定した定例の合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」を20日までの日程で開始した。一方、韓国軍によると、北朝鮮は10日午後1時50分(日本時間同)ごろ、南西部の内陸から黄海に向けて弾道ミサイル数発を発射。米韓演習に対抗したとみられる。
北朝鮮による弾道ミサイル発射は1月14日以来。聯合ニュースによれば、ミサイルの飛距離は60~100キロだった。北朝鮮外務省は9日付の「公報文」で、合同軍事演習は「物理的衝突を誘発しかねない危険な挑発的妄動だ」として、「最強硬対応」を警告していた。
定例の米韓合同演習は1月の第2次トランプ米政権発足以降初めて。米韓両軍によると、北朝鮮とロシアが軍事協力を深める中、北朝鮮軍の戦術の変化を演習シナリオに反映させ、陸海空など全ての領域で野外機動訓練を行う。
訓練回数も前年より増やすが、韓国空軍の戦闘機が6日、民家がある地域に爆弾を誤って投下したことを受け、実弾射撃は当分実施しない。
韓国軍は、北朝鮮がさらなる軍事活動に出る場合に備え、「韓米で緊密に協力し万全の態勢を維持している」と強調した。