ウクライナ大統領、会談決裂「遺憾に思う」=米、資源文書に署名意向か 2025年03月05日 06時16分

ウクライナのゼレンスキー大統領=2日、ロンドン(EPA時事)
ウクライナのゼレンスキー大統領=2日、ロンドン(EPA時事)

 ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は4日、トランプ米大統領との会談が決裂したことを振り返り「遺憾に思う」とX(旧ツイッター)に投稿した。ホワイトハウスでの異例の激しい口論から、最大の後ろ盾だった米国が軍事支援を一時停止する事態に発展して以降、ゼレンスキー氏が立場を表明するのは初めて。
 一方、ロイター通信は4日、米ウクライナ両政府が鉱物資源の権益を巡る合意文書に署名する見通しだと報じた。会談決裂で署名は中止されていたが、ゼレンスキー氏の立場表明を受け、米側が態度を軟化させた可能性がある。
 ゼレンスキー氏は、トランプ氏側が「もっと感謝の気持ちを持つべきだ」と繰り返していることを踏まえ、米国の支援を「高く評価している」と謝意を示した。首脳会談が期待通りにならなかったことは遺憾だとし、戦争の早期終結に向けて米側と協力する意思があるとアピールした。
 その上で、軍事支援が停止されたことも念頭に「今こそ正しい方向に向かう時だ」と強調。ロシアによる将来の侵略を防ぐための「安全の保証」を得るべく、合意文書に署名する用意があると述べた。 

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