ウクライナ和平へ「有志連合」=停戦案策定し米に提示―欧州首脳会合 2025年03月03日 05時12分

2日、ロンドンで開かれた欧州主要国の首脳会合で、記念撮影に応じるスターマー英首相(前列中央)らとウクライナのゼレンスキー大統領(同右から2人目)(EPA時事)
2日、ロンドンで開かれた欧州主要国の首脳会合で、記念撮影に応じるスターマー英首相(前列中央)らとウクライナのゼレンスキー大統領(同右から2人目)(EPA時事)

 【ロンドン時事】欧州主要国は2日、ロンドンでロシアの侵攻を受けるウクライナの和平を巡る首脳会合を開き、同国の安全を保証するための「有志連合」を形成し、停戦案を策定することなどで合意した。主催したスターマー英首相が明らかにした。会合にはウクライナのゼレンスキー大統領も出席した。
 スターマー氏は会合後の記者会見で、英国とフランスなどがウクライナと協力して案を練り、ロシアとの対話を進めている米国に提示すると述べた。マクロン仏大統領はフィガロ紙(電子版)のインタビューで、空海での戦闘を1カ月間停止することを英国と共に提案していると明らかにした。
 2月28日に行われたゼレンスキー氏とトランプ米大統領の会談は口論の末に決裂したが、スターマー氏は「ウクライナはテーブルに着く必要がある」と指摘。「取り組みを成功させるには、米国の強力な支援が必要だ」として、関係修復の必要性を強調した。
 スターマー氏はまた、「われわれは歴史の岐路に立っている」と表明。「これ以上議論を続ける時ではない。行動を起こす時だ」と訴え、各国がそれぞれできるやり方で和平に貢献するよう求めた。
 英BBC放送によると、ゼレンスキー氏は会合後、安全の保証によりさらなるロシアの侵略が「100%不可能」になることを望んでいると語った。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は「率直で建設的な議論だった」と評価した。
 会合には英仏、ドイツ、イタリア、スウェーデンなど欧州13カ国とウクライナ、EUに加え、カナダ、トルコ、北大西洋条約機構(NATO)の首脳らが参加した。 

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