イスラエル、米の停戦延長案承認=ラマダン、ユダヤ教祝祭期間―ガザ支援停止でハマスに圧力 2025年03月02日 08時14分

イスラエルのネタニヤフ首相=2月16日、エルサレム(AFP時事)
イスラエルのネタニヤフ首相=2月16日、エルサレム(AFP時事)

 【エルサレム時事】イスラエル首相府は2日、パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとの停戦について、米国が提案したイスラム教のラマダン(断食月)とユダヤ教の祝祭「過ぎ越しの祭り」の間、一時的に延長する案を受け入れたと発表した。1月19日に発効した停戦は第1段階が3月1日に期限を迎えたものの、恒久的停戦を目指す第2段階入りの交渉が停滞している。
 ガザでは既にラマダンが始まっており、3月末まで続く。過ぎ越しの祭りはイスラエルで4月中旬に祝われる。ラマダン終了から4月中旬までの期間が延長対象になるかは不明だ。
 ハマスは声明で、米提案について当初の停戦に際しての「合意に反する」と指摘。イスラエルが人質を取り戻す唯一の方法は「第2段階の協議を直ちに開始することだ」と強調した。ロイター通信によれば、イスラエルはハマスが延長に応じないことを理由に人道支援物資のガザ搬入を停止した。
 首相府の声明によると「恒久的停戦に向けた協議にはさらなる時間が必要」としてウィトコフ米中東担当特使が停戦延長を提案した。首相府は「(ハマスが)初日に人質の生存者、遺体の半数を返還し、恒久的停戦で合意すれば残る半分も解放される」と説明。「ハマスが方針を変えれば、すぐに詳細に関する協議に入る」と表明した。 

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