ガザ停戦、延長を模索=イスラエルと仲介役が「集中協議」 2025年02月28日 14時38分

【エルサレム時事】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を仲介するエジプト政府は27日、イスラエルに加え、別の仲介役カタールと米国の交渉団がカイロ入りし、「停戦の次の段階について集中的な協議を開始した」と発表した。6週間の停戦第1段階が今週末に期限を迎える中、停戦継続の選択肢についても話し合うとみられる。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、第1段階は3月1日が期限。2日以降は恒久停戦を目指す第2段階になる予定だったが、開始するめどは立っていない。イスラエル軍のガザ完全撤退やハマスの人質全員解放が求められる第2段階の実施はハードルが高いが、双方は期限切れでの戦闘再開は望んでいないとみられる。
そこで可能性があるのが、現在の停戦を延長しつつ第2段階に向けた交渉を行う選択肢だ。イスラエルは第1段階で計33人の人質を取り戻したが、ガザには依然60人ほどの人質がおり、今後もできる限り多くを帰還させたい考え。イスラエルは既に、米国と第1段階延長について協議を行ったという。
一方、ハマスにとっても、軍事部門の司令官の新たな任命など、イスラエル軍の攻撃で弱体化した組織の立て直しに時間が必要で、延長に前向きとされる。ハマスは27日の声明で、「(イスラエルは)第2段階の交渉を始める以外に選択肢はない」と強調。あくまで長期的な停戦を求める考えを示した。