クルド反政府組織の解散訴え=創設者、武装解除も要求―トルコ 2025年02月28日 00時31分

【イスタンブール時事】トルコの反政府武装組織クルド労働者党(PKK)の創設者オジャラン氏=終身刑で服役中=は27日に公表された声明で、組織の解散と武装解除を呼び掛けた。PKK指導部が応じれば、トルコで40年以上続くテロの終結に向けた大きな節目となる可能性がある。
オジャラン氏は声明で「(トルコ人とクルド人の間で)極めて脆弱(ぜいじゃく)になった歴史的関係を再び構築することが大きな課題だ」と訴えた。
PKKは独立国家の樹立を目指して1978年に発足。84年に武装闘争を開始し、イラク北部を拠点にトルコ各地でテロを繰り返した。2013年にトルコ政府との和平交渉が本格化したが、衝突が続き交渉は15年に決裂。PKKの武装闘争によって市民ら4万人以上が犠牲になった。
オジャラン氏は1999年に拘束され、反逆罪などでトルコ北西部の孤島で収監されている。エルドアン大統領の盟友である極右与党党首は昨年10月、オジャラン氏がPKK解体を宣言すれば釈放を容認すると表明。テロ撲滅を掲げるエルドアン氏も賛同していた。ただ、トルコ国民の間ではオジャラン氏の釈放を巡って賛否が割れている。