疑惑の大統領候補捜査開始=TikTokで支持拡大―ルーマニア 2025年02月27日 22時35分

 【ベルリン時事】東欧ルーマニアの検察は26日、昨年11月の大統領選第1回投票で1位になったジョルジェスク氏について、虚偽情報の流布や犯罪組織に対する支援などの疑いで正式に捜査に着手したと発表した。地元メディアが同日伝えた。ジョルジェスク氏は泡沫(ほうまつ)候補と位置付けられていたが、中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を活用し支持を急拡大させ、不正利用の疑惑が浮上していた。
 ジョルジェスク氏は「選挙資金はゼロだ」と公言していた。しかし、同氏に有利な情報を拡散させたインフルエンサーらに出所不明の報酬が支払われていたことが発覚。「ロシアの関与」(ルーマニアのチョラク首相)も指摘され、急きょ選挙のやり直しが決まった。
 正式捜査の開始を受け、ジョルジェスク氏は60日間の司法監視下に置かれ、出国やSNSの一部利用が禁止される。同氏は今年5月に実施されるやり直しの大統領選に出馬する意向を示しており、フェイスブックで「(当局は)立候補を阻止しようとしている」と述べた。 

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