7~8月に下落
ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジスト井出真吾氏 2025年07月07日 14時39分

 日経平均株価は7~8月にも3万7000~3万8000円台まで下落すると予想する。米国が対日関税を大きく引き上げれば、株価の下落幅はさらに大きくなるかもしれない。
 今後、米国の経済指標にも関税の悪影響が明確に表れ始めることが考えられる。米株の水準は高過ぎるため、利下げ期待が一段と後退すると相場は崩れやすい。国内では、企業の4~6月期決算で関税の影響が顕在化すると、通期業績の市場予想は低下する。このようにリスクが遍在しており、どれかをきっかけに株価はいったん下落するとみる。
 ただ、秋までには関税問題は決着しよう。来秋の中間選挙を見据えてトランプ政権は経済活性化に軸足を移し、米景気も上向きそうだ。日本企業の中間決算で関税の影響が詳細になり、通期業績が前期比横ばい程度と見通せるようになれば、年末の3万9000~4万円も見えてくる。

私の相場観