上値重い
東洋証券投資情報部長・清水満昭氏 2025年07月02日 14時10分
先週までの日本株は上昇の勢いが強かった。米関税政策など不透明要素は多く、日経平均株価は年末にかけて上値の重い展開となりそうだ。買い材料に乏しい中、米経済指標は徐々に悪化しており、米株価指数が下落すれば連れ安しかねない。
一方、国内主導の下落要因は少ない。国内賃金上昇や個人消費の堅調さから下値は堅いだろう。設備投資に前向きな企業も多いとみられ、日銀の追加利上げは冬ごろとみる。
ただ、為替相場は長期的な円高トレンドにあり、中東懸念が再燃する可能性もあり得る。日米関税交渉について、トランプ米大統領は相互関税の上乗せ分の適用停止期限延長に否定的な考えを示しており、交渉の行方はまだ見通せない。日経平均は年末まで3万6500~4万2000円のレンジ内で推移しそうだ。
注目は防衛関連銘柄だ。防衛費増額の思惑で足元から一段と強含むかもしれない。