夏場に再び厳しく
松井証券シニアマーケットアナリスト窪田朋一郎氏 2025年04月22日 15時04分

 目先の日本株は戻りを試す展開だが、米国の関税政策の影響で夏場にかけて再び厳しくなりそうだ。日経平均株価が年初の4万円程度の水準まで戻る可能性は当面低い。
 短期的には、トランプ米大統領が「相互関税」の一部を90日間停止した措置がポジティブに働きそうだ。関税引き上げ前の駆け込み需要により、経済指標にも強さが出るとみる。ただし、いずれも一時的な材料にすぎない。関税交渉の着地には危うさが漂っている。
 米国市場が心配だ。政策の安定性に対する信頼が薄れ、期待先行で買われていた米企業の割高感を許容できなくなっている。米国だけに投資しておけばいいとの時代は終わりを告げた。
 米国の関税政策が日本企業の業績に与える影響が大き過ぎて、2026年3月期業績見通しは極めて立てづらい。足元のドル安基調も輸出株が主力の日本株にマイナスだ。円高の恩恵を受ける内需株に分があるだろう。

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