自社株買いで安心感
東海東京インテリジェンス・ラボ・チーフエクイティマーケットアナリスト鈴木誠一氏 2025年04月21日 14時23分
株式市場は4月後半からの企業決算発表以降、本格的に回復していくと予想する。決算と同時に公表されるとみられる自社株買いの決議が投資家に安心感を与え、日経平均株価は6月末に3万7000円程度まで回復すると見込んでいる。
トランプ関税の悪影響は既に織り込まれている。日米の関税交渉は双方の財務相による会合が週内に行われるとみられ、協議の進展が株価の回復につながると期待される。
決算発表では2025年度の業績見通しを発表できない会社も多そうで、個別に売られる場面もあるだろうが、全体としては自社株買いなどの株主還元策が評価される。自社株買いが需給の改善を促し相場が上昇していくにつれ、ポジションを落としていた投資家も後追いで買いに入らざるを得ない。
ただ、3万8000円に近づくと戻り売りの圧力も強く、6月末に向けて上昇した後は秋口まで横ばい圏で推移するだろう。