夜明け前
東洋証券ストラテジスト大塚竜太氏 2025年03月28日 14時50分

 東証株価指数(TOPIX)は昨年夏以来の高水準になっており、日本株全体はそれほど弱くない。東京市場は「夜明け前で暗いが、うっすら明るさが出始めている」という状況だ。
 4月2日のトランプ米政権による「相互関税」の概要発表を受け、市場にはショックが生じよう。しかし、3月11日に日経平均株価が3万6000円を割った局面で最悪の事態は相場に織り込まれたとみている。相互関税発表時は、株価はさほど大きく下がらず、徐々にしっかりした相場になると予想する。
 今後半年の日経平均の予想レンジは3万6000~4万3000円で、最高値更新もあり得る。企業が示す新年度の業績予想は例年以上に慎重になりやすいが、企業の見方ほど業績は弱くない。日本株に割高さがないと認識されれば、米国から欧州へとシフトしている投資資金の一部が、日本に向かってよいはずだ。

私の相場観