USスチール派遣、50人規模に=知見共有し早期に操業改善―日鉄副会長 2025年08月29日 02時01分

インタビューに答える日本製鉄の森高弘副会長=20日、東京都千代田区
インタビューに答える日本製鉄の森高弘副会長=20日、東京都千代田区

 日本製鉄の森高弘副会長がインタビューに応じ、完全子会社化した米鉄鋼大手USスチールに日鉄から派遣する技術者らの人数を増員する方針を明らかにした。現在の約40人から50人程度に拡充する。森氏は「一番急ぐのはソフト(面の)対策だ。操業ノウハウなどを指導する」と述べ、技術支援を通じて競争力を早期に向上させる考えを示した。インタビューは20日に実施した。
 日鉄は6月、USスチールを約141億ドル(約2兆円)で買収した。2028年までに約110億ドル(約1兆6000億円)の設備投資を行う計画で、ゲーリー製鉄所(米インディアナ州)第14高炉の改修や製鉄所の新設計画が含まれる。買収に伴う日鉄グループへの利益貢献額は28年度までに2500億円を見込んでいる。
 森氏は「設備投資を遅らせることはない」と言明。一方で、高品質・低コストの生産に強みを持つ日鉄の操業技術の導入といったソフト面の対策を進めることで、設備投資の効果を待たずに収益力を向上させられるとも強調した。
 米国を象徴する企業が日鉄の傘下に入ったことへのUSスチール側の受け止めについては「(日鉄から)もっと学び、教えてほしいと思っている」との認識を示した。政治問題化によって買収交渉が長引いたことで、かえって相互理解が深まったとして「プラスに働いた」と述べた。 

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