〔NY金〕小幅続落、3342.80ドル(7日) 2025年07月08日 04時33分

 【ニューヨーク時事】連休明け7日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、地政学リスクの後退を背景に早朝に売り込まれたあと、徐々に買い戻される展開となり、小幅続落となった。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前営業日(3日)比0.10ドル(0%)安の1オンス=3342.80ドル。
 トランプ米大統領は6日、イスラエルとイスラム組織ハマスが今週、停戦で合意する可能性があるとの見通しを示した。これを受けて地政学リスクが後退し、安全資産とされる金の売りが先行。外国為替市場ではドル高・ユーロ安地合いが続いたこともドル建てで取引される金の割高感につながり、相場は早朝に一時3300ドル割れ目前に迫った。ただ売り一巡後は、安値拾いや持ち高調整の買い戻しが活発になり、朝方の下げ幅をほぼ帳消しにした。
 米関税政策の先行きを巡る不透明から見直し買いも入ったもよう。トランプ米大統領は7日、日本からの輸入品に25%の関税を課すと表明した。自動車関税など分野別に設定している関税とは別に課す。SNSで公表された書簡によると、関税は8月1日に発動する。トランプ氏は同日、相互関税上乗せ分の猶予期間を今月9日から8月1日に延長する大統領令に署名するという。
 主要中銀による金購入拡大の報も支援要因となった。ロイター通信によると、中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した6月末時点の金準備が7390万トロイオンスと、8カ月連続で増加した。

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