〔米株式〕NYダウ反落、326ドル安=ナスダックも安い(2日午前) 2025年06月02日 23時31分

 【ニューヨーク時事】週明け2日午前のニューヨーク株式市場は、トランプ米政権の関税政策への懸念を背景に売りが先行し、反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時10分現在、前週末終値比326.16ドル安の4万1943.91ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は66.45ポイント安の1万9047.32。
 トランプ米大統領は5月30日、米国内鉄鋼業の一段の振興を狙い、鉄鋼・アルミニウムに課す追加関税を現行の2倍となる50%に引き上げ、6月4日に発動する意向を明らかにした。トランプ氏はこれに先立ち、「中国が米国との(貿易に関する)合意に完全に違反した」とし、中国に対して厳しい措置を取る可能性も示唆した。これに対し、中国商務省は1日、「事実無根」と反論。ベセント米財務長官は1日にトランプ氏が中国の習近平国家主席と電話会談する見通しを示しているものの、米関税政策や米中間の貿易協議の進展を巡る警戒感が強まり、売りが強まった。
 また、米サプライ管理協会(ISM)が2日発表した5月の製造業購買担当者景況指数(ISM)は48.5(前月48.7)と、市場予想(49.3=ロイター通信調べ)を下回ったことも圧迫要因となっている。
 個別銘柄では、エヌビディア、ユナイテッドヘルス・グループのほか、シェブロンが買われている。一方で、ホーム・デポ、キャタピラー、スリーエム(3M)が安い。ダウ構成銘柄以外では、トランプ氏による鉄鋼・アルミ関税の引き上げ表明を受けて、ニューコア、クリーブランド・クリフスなどの鉄鋼関連銘柄が大幅高となっている。

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