〔米株式〕NYダウ続伸、58ドル高=ナスダックも高い(4日午前) 2025年06月04日 23時38分

 【ニューヨーク時事】4日午前のニューヨーク株式相場は、前日まで4連騰した勢いが継続し、続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時16分現在、前日終値比58.75ドル高の4万2578.39ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は41.76ポイント高の1万9440.72。
 ダウは前日までの4営業日で400ドル余り上伸。ハイテク銘柄に旺盛な買いが入ったほか、米政権がトランプ米大統領と中国の習近平国家主席による電話会談が今週「すぐに」行われる見通しと伝えたことなどがリスク投資意欲を支えた。ダウはこの日、買い地合いを維持して始まり、一時125ドル高となった。
 ただ、米労働市場の減速とサービス業の景況感悪化を示唆する経済指標が投資家心理の重しとなり、上値は抑えられている。米民間雇用サービス会社ADPが朝方発表した5月の全米雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数は前月比3万7000人増(前月6万人増)と、増加幅は2023年3月以来、2年2カ月ぶりの低水準となった。市場予想(11万人増=ロイター通信調べ)も下回った。米サプライ管理協会(ISM)がこの後、発表した5月の米サービス業購買担当者景況指数(PMI)は49.9と、市場予想(52.0)を下回った。指数が景況拡大と縮小の分岐点である50を割り込むのは24年6月以来11カ月ぶりとなった。
 個別銘柄では、メルク、アップルがいずれも1%超高となり、ダウ平均の上げを先導している。米金融大手ウェルズ・ファーゴは約2%高。米連邦準備制度理事会(FRB)がウェルズに課していた資産保有上限を撤廃を発表したことが好感された。一方、ディスカントストア大手のダラー・ツリーは10%急落。5~7月期の調整済み利益は関税政策の影響で、前年同期比で最大50%減少する可能性があるとの弱気な見通しに失望売りが殺到している。

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