〔米株式〕NYダウ続伸、一時500ドル超高=ナスダックも高い(2日午前) 2025年05月02日 23時21分

 【ニューヨーク時事】週末2日午前のニューヨーク株式相場は、米雇用統計が市場予想を上回る内容となったことを好感した買いに、続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の前日終値比での上げ幅は一時500ドルを超えた。ダウは午前10時現在、350.54ドル高の4万1103.50ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は143.49ポイント高の1万7854.23。
 米労働省が朝方発表した4月の雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比17万7000人増(前月18万5000人増)と、市場予想(ロイター通信調べ)の13万人増を上回った。失業率は横ばいの4.2%と、市場予想と一致。米労働市場の底堅さを示す内容となったため、直近のADP全米雇用報告や週間新規失業保険申請件数を受けて浮上していた雇用悪化懸念がひとまず後退。1~3月期の米実質GDP(国内総生産)が3年ぶりのマイナス成長に陥ったことを背景とするリセッション(景気後退)への過度の警戒感も和らぎ、ダウ、ナスダックともに買いが先行している。
 米中貿易摩擦を巡る交渉進展への期待も買い地合いを後押し。中国商務省は2日、トランプ米政権が関税交渉を求めて接触してきたため、「評価を行っている」と明らかにした。商務省は報道官談話で、米国が中国に歩み寄ってきたとの認識を示した。
 個別銘柄では、マイクロソフト、キャタピラー、エヌビディア、アメリカン・エクスプレス(アメックス)がいずれも2%超高となり、ダウ平均の上げを先導している。一方、アップルは4%以上下落している。前日発表した1~3月期決算は増収増益となり、調整後1株当たり利益(EPS)が市場予想を上回ったものの、弱気な業績見通しに失望売りが膨らんでいる。

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