〔NY石油〕WTI続伸、67ドル台(12日午前) 2025年03月12日 23時57分

 【ニューヨーク時事】12日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米石油製品在庫の大幅減少などを背景に買い進まれ、続伸している。米国産標準油種WTIの中心限月4月物は午前10時35分現在、前日清算値(終値に相当)比1.37ドル高の1バレル=67.62ドル。
 相場は朝方、原油買いが先行。外国為替市場ではこのところの対ユーロでのドル安地合いを受けて、ドル建てで取引される原油の割安感が意識された。米労働省が発表した2月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比2.8%上昇(前月3.0%上昇)と、伸びは5カ月ぶりに縮小し、市場予想を下回った。これを受けて、インフレ再燃に対する警戒感が和らいだことも、支援要因となった。
 米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報によると、7日までの1週間の米原油在庫は前週比140万バレル増と、積み増し幅は市場予想(ロイター通信調査)の200万バレル増を下回った。ガソリン在庫は570万バレル減と、減少幅は予想(190万バレル減)の3倍となった。ディスティレート(留出油)在庫は160万バレル減と、予想(80万バレル減)の2倍の取り崩し。週報内容を受けて需給緩和懸念が後退する中、相場は買いで反応し、一段高となった。

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