〔NY外為〕円、149円台前半(12日朝) 2025年03月12日 22時18分
【ニューヨーク時事】12日午前のニューヨーク外国為替市場では、最近のリスク回避の円買い・ドル売りの流れに歯止めがかかり、円相場は1ドル=149円台前半に下落している。午前9時現在は149円10~20銭と、前日午後5時(147円73~83銭)比1円37銭の大幅な円安・ドル高。
米労働省が朝方発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前月比0.3%上昇、前年同月比2.8%上昇。伸びはいずれも前月実績および市場予想を下回った。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数でも落ち着きが示されたことで、インフレ再燃に対する強い警戒感が緩み、市場はいったんドル売りで反応。円は一時148円付近に上昇した。
しかし、米長期金利の持ち直しや対ユーロでの下げを背景に、円はすぐにCPI発表前の水準に押し戻された。米国とカナダが前日午後、関税引き上げを巡り互いに一定程度譲歩したことで、貿易戦争への懸念が幾分後退。終盤に株価が下げ幅を縮小した流れが継続し、このところの弱地合いがやや改善している。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0870~0880ドル(前日午後5時は1.0914~0924ドル)、対円では同162円10~20銭(同161円30~40銭)と、80銭の円安・ユーロ高。