〔NY外為〕円、154円台後半(3日) 2025年02月04日 07時40分
【ニューヨーク時事】週明け3日のニューヨーク外国為替市場では、トランプ米政権の関税発動を巡る報に注目が集まる中、円相場は1ドル=154円台後半を中心としたレンジを方向感なく推移した。午後5時現在は154円70~80銭と、前週末同時刻(155円15~25銭)比45銭の円高・ドル安。
トランプ米大統領は1日、4日付でカナダとメキシコからの輸入品に25%、中国に10%の関税を課すよう命じた。対象の3カ国はいずれも米国にとり主要な貿易相手国で、モノの値段が上がれば経済成長の足かせになるとの懸念が増大。世界的に株価が下落する中、円は相対的に安全な資産としての観点から買われ、ニューヨーク市場は154円54銭で取引を開始した。
ただ、メキシコが国境警備を強化する対策を示したことを受け、トランプ氏は3日午前、同国に対する関税発動を1カ月先送りすると表明。これを機に米長期金利が一時急低下し、円は154円付近を付ける場面があった。さらに夕方には、カナダへの関税発動も少なくとも1カ月延期されると伝わり、両国通貨は対ドルで強含んでいる。
この日は、米S&Pグローバルと米サプライ管理協会(ISM)が1月の製造業購買担当者景況指数(PMI)を発表。しかし、通商問題が投資家の関心を集め、ほとんど材料視されなかった。
ユーロは下落。米政権が欧州連合(EU)製品に高関税を課すとの警戒感が重しとなった。同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0337~0347ドル(前週末午後5時は1.0353~0363ドル)、対円では同160円01~11銭(同160円78~88銭)と、77銭の円高・ユーロ安。