〔NY石油〕WTI反発、73.16ドル(3日) 2025年02月04日 06時10分
【ニューヨーク時事】週明け3日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、トランプ米政権によるカナダ、メキシコなどへの関税発動の行方に注目が集まる中、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物は前週末清算値(終値に相当)比0.63ドル(0.87%)高の1バレル=73.16ドルだった。4月物は0.41ドル高の72.39ドル。
トランプ米大統領は1日、国境を接するカナダ、メキシコからの輸入品に25%の関税を課すよう命じた。原油などカナダからのエネルギー関連製品は、税率を10%に軽減した。発効は4日。これに対し、カナダは報復関税の実施を表明した。貿易戦争になれば、エネルギー供給が不安定化するとの懸念を背景に原油が買われた。
一方、トランプ米大統領は3日、メキシコからの輸入品に対する25%関税の発動を1カ月延期すると発表。トランプ氏は3日午前にカナダのトルドー首相とも再協議する意向を表明したことを受け、関税強化を背景とした過度の供給不安が和らぎ、原油は上げ幅を縮小した。
一方、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は3日、合同閣僚監視委員会(JMMC)をオンラインで開催。有志の8カ国による自主減産を巡り、4月から段階的に増産する現行の計画を堅持した。
▽ガソリン=上昇。中心限月3月物の清算値は5.89セント高の1ガロン=211.77セント。
▽ヒーティングオイル=上昇。3月物の清算値は6.58セント高の1ガロン=246.31セント。