〔NY外為〕円、158円台前半(7日) 2025年01月08日 07時32分

 【ニューヨーク時事】7日のニューヨーク外国為替市場では、堅調な米経済指標を背景に円売り・ドル買いが優勢となり、円相場は1ドル=158円台前半と昨年7月中旬以来、約半年ぶりの安値圏に下落した。午後5時現在は158円03~13銭と、前日同時刻(157円57~67銭)比46銭の円安・ドル高。
 米労働省が7日発表した2024年11月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は前月比25万9000件増の809万8000件と市場予想(ロイター通信調べ)の770万件を大幅に上回った。また米サプライ管理協会(ISM)が発表した昨年12月の米サービス業購買担当者景況指数(PMI)も54.1と、事前予想を上回った。さらにPMIの構成別で、価格が64.4と前月の58.2から大きく上昇。底堅く推移する米経済動向を示唆する指標を受け、連邦準備制度理事会(FRB)による利下げペース鈍化が改めて意識され円売り・ドル買いが進んだ。
 ただ、158円台では政府・日銀による為替介入への警戒感も根強く、円相場はこの日の安値を付けた後は下げ幅を圧縮した。加藤勝信財務相は7日の閣議後記者会見で「政府としては投機的な動向も含め為替市場の動向を憂慮しており、行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取っていきたい」とけん制した。週内に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨や米雇用統計の内容を見極めたいとの思惑も強まった。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0335~0345ドル(前日午後5時は1.0385~0395ドル)、対円では同163円30~40銭(同163円73~83銭)と、43銭の円高・ユーロ安。

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