〔米株式〕NYダウもみ合い、54ドル安=ナスダックは反落(7日午前) 2025年01月08日 00時53分
【ニューヨーク時事】7日午前のニューヨーク株式相場は、ハイテク銘柄などの買いが先行したあと、もみ合いに転じている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時40分現在、前日終値比54.80ドル安の4万2651.76ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は308.17ポイント安の1万9556.81。
米半導体大手エヌビディア首脳の発言が好感され、同社株などハイテク株の買いが先行し、ダウは一時220ドル余り上昇。ただ、米経済指標の発表後は買いの勢いが失速し、不安定な値動きとなっている。
米サプライ管理協会(ISM)が発表した昨年12月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)は、54.1(前月52.1)と、市場予想(ロイター通信調べ)の53.3を上回った。米労働省が同時刻に公表した昨年11月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は25万9000件増の809万8000件(前月783万9000件)と、市場予想(770万件)を上回った。両指標ともに前月から改善、予想を上振れしたため、米景気の堅調ぶりを示唆した。これをきっかけに、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げペースが鈍化するとの思惑から米長期金利が上昇。ハイテク銘柄の割高感が嫌気され、ダウはマイナス圏に沈む場面もあった。
個別銘柄では、エヌビディアが5%超安となり、ダウ平均の上値を圧迫。一方、メルクが3%近く上げ、ダウ平均の下値を支援。中国のバイオ製薬の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス)が6日、アイルランドのワクチン施設をメルクに売却するとの発表した。日本製鉄によるUSスチールの買収計画を巡る思惑から、USスチールは前日からの買い地合いを維持し、一時2%超高となったあと小幅高で推移している。