対アフリカ投資を拡大=中国念頭、石破首相が新経済圏構想 2025年08月20日 09時23分

日本政府が国連などと共催する第9回アフリカ開発会議(TICAD9)が20日午後、横浜市で開幕する。石破茂首相はこれに先立つ関連会合に出席し、インドから中東、アフリカまでを一つの経済圏とみなし、連携を強化する新構想を打ち出した。この地域に影響力を強める中国を念頭に、日本企業の対アフリカ貿易・投資を後押ししたい考えだ。
新構想の名称は「インド洋・アフリカ経済圏イニシアチブ」。首相は域内の歴史的な結び付きに触れ、「若い人口と多くのエネルギー資源を擁し、高い経済成長を実現する地域として存在感を高めている」と指摘。連結性の向上や自由で公正な経済圏の構築を通じ、アフリカの成長を後押しすると表明した。今月末に来日するインドのモディ首相と構想について協議する考えも示した。
日本が提唱してきた「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた取り組みの一環。政府開発援助(ODA)の活用や第三国企業とのマッチングなどを想定する。トランプ米政権の高関税政策も意識している。