流動性相場が継続 2025年08月20日 14時40分
りそなアセットマネジメント・シニア・ファンドマネージャー戸田浩司氏
日銀が利上げに慎重な上、トランプ関税に対する不透明感が晴れたことを背景に、足元の日本株は上昇してきた。過熱感が意識される水準だが、当面は流動性相場が継続すると考える。日経平均株価は今後4万5000円まで値上がりする局面があるかもしれない。楽観と悲観を繰り返しながら、徐々に下値を切り上げる展開になりそうだ。
日銀の追加利上げが遅れるほど投資家は債券投資を手控える。株でもうけた資金を債券ではなく割安株に入れる動きが加速するだろう。東証改革で進んだ企業による継続的な自社株買いも需給を下支えしそうだ。
日銀の利上げは秋ごろとみるが、株式市場が活況になるほど実施は早まるだろう。利上げで為替が円高に振れると株価の重しになる。米インフレ加速懸念もリスク要因だ。悪材料が重なれば、これまで上昇した分の利益確定売りが出て日経平均は3万8000円程度まで下落しかねない。