〔東京外為〕ドル、145円台後半=限定的イラン報復などで急落(24日午前9時) 2025年06月24日 09時03分
24日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、イランの報復が限定的だったことを受けて「有事のドル買い」を巻き戻す動きが活発化し、1ドル=145円台後半に急落している。FRB高官の利下げに前向きな発言も圧迫要因。午前9時現在、145円89~91銭と前日(午後5時、147円32~34銭)比1円43銭の大幅ドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間までは「有事のドル買い」が続き、一時148円前後まで上値を追った。その後、イランが米軍基地を攻撃したものの、事前に通知していたことが判明。これを受けて原油相場が急落、ドル円も反落に転じ、終盤には146円前後まで下げた。また、FRBのボウマン副議長が23日、早ければ7月会合での利下げを支持する、と発言したことも売りを誘った。
東京の早朝は145円台後半に水準を切り下げている。前日の海外市場の高値(148円前後)からかなり下げた後でもあり、「いったんは買い戻しも入りやすい」(大手邦銀)と指摘される。
もっとも、トランプ米大統領が23日、自身のSNSで、交戦を続けるイスラエルとイランが停戦することで合意したと発表。これを受けて、「中東情勢への懸念はかなり後退しており、ドル円はなお売りが出やすい」(FX業者)とされる。市場では「買い戻しが一巡した後は改めて下値模索となり、場合によっては145円台前半まで下げ余地はあるかもしれない」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。
ユーロは対円で下落、対ドルでは上昇。午前9時現在、1ユーロ=169円21~23銭(前日午後5時、169円39~40銭)、対ドルでは1.1597~1598ドル(同1.1498~1498ドル)。