世界株を5%上回って推移 2025年06月24日 14時39分
マーサー・マルチアセット運用アジア責任者キャメロン・シスタマンス氏
日経平均株価は今後1年間、海外からの資金流入に支えられ、世界株の運用成績を5%上回って推移するだろう。予想レンジは3万6000~4万2000円。
世界的に株価は米関税リスクをまだ完全には織り込んでいない。特に影響が大きい米国は景気後退に陥る可能性が高く、海外経済に波及する恐れがある。一方、日本は構造変化がかなり進んでおり、インフレを背景に名目GDP(国内総生産)で平均3%の成長が見込める。名目GDPが1%上がると、上場企業の1株当たり利益(EPS)は3~4%増える。消費が拡大し、企業収益が上がり、設備投資意欲も強く、賃金が上がる好循環に入ってきたとみている。
世界株と比較すると日本株はかなり割安だ。米関税の影響は日本の名目GDP成長を相殺するほどではない。コーポレートガバナンス(企業統治)改革もプラスで、自己資本利益率(ROE)も上がると確信している。