上値重い 2025年06月16日 14時26分

岡三証券シニアストラテジスト山本信一氏
 米関税政策を巡る動きが一巡するまで日経平均株価の本格的な上昇は難しい。9月末まで上値の重い展開となりそうだ。足元の水準からやや強含んだ3万9000円が上値のめどになるだろう。
 米国が各国に設定した相互関税の上乗せ分が7月上旬に適用停止期限を迎える。期限が延長されるとの見方もあり、先行きは不透明だ。しかし、トランプ大統領は来年の中間選挙を見据え、徐々に減税や規制緩和といった株式市場にポジティブな政策を打ち出すだろう。国内企業の来期業績への期待も高まると考える。
 上乗せ関税が発動されたり円高が急激に進んだりすればリスク要因だが、継続的な自社株買いや企業の資本効率改善の動きを評価した海外投資家の買いが相場を支えるとみる。下値は堅く3万6000円程度だろう。
 中東リスクについては相場の長期トレンドに影響はないとみているが、エネルギー価格の上昇が内需関連にネガティブとなる場面もありそうだ。

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