〔東京外為〕ドル、一時142円台後半=イスラエルのイラン攻撃で下落(13日正午) 2025年06月13日 12時37分
13日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、イスラエルによるイラン攻撃を受けて売りが強まり、1ドル=143円前半に下落している。一時142円80銭台まで下値を切り下げた。その後は下げ渋ったが、戻りは鈍い。正午現在、143円06~09銭と前日(午後5時、143円86~88銭)比80銭のドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間は東京時間終盤に買われた反動から売り戻され、143円40銭前後に反落。米国時間の序盤には弱めの米PPIを受けて一時143円20銭まで下値を切り下げた。中盤は143円90銭前後に浮上する場面もあったが、米長期金利の低下を眺めて143円40銭台に伸び悩んだ。
東京早朝もおおむね同水準で推移した。午前9時前後に「イスラエルがイランを攻撃した」との報道を受けて一気に売りが強まり、142円80銭台まで水準を切り下げた。その後はいったん買い戻され、午前11時すぎには143円30銭近くまで戻したが、正午にかけては再び売りが強まっている。
このところ中東情勢への警戒感はドル円の重しとなっていたが、実際に「イスラエルがイランを攻撃したことで一気にリスク回避のムードが広がった」(大手邦銀)という。ただ、「一時ドル円の下げ足が速まったが、有事のドル買いもみられており、売り一巡後は買い戻しも入った」(為替ブローカー)とされる。午後は「イスラエルによるイラン攻撃が一段の中東情勢の悪化につながるのかが焦点になる」(同)とされ、情勢悪化でリスク回避がさらに強まると、ドル円は改めて下値を切り下げる可能性がある。
ユーロも午前9時以降、対円、対ドルで下落。正午現在、1ユーロ=165円17~20銭(前日午後5時、165円83~84銭)、対ドルでは1.1544~1545ドル(同1.1526~1526ドル)。