変動幅の大きい展開続く 2025年06月03日 14時57分
明治安田生命保険執行役員運用企画部長・北村乾一郎氏
株式市場は7、8月に分岐点を迎えると考える。今年度の日経平均株価の想定レンジは3万3000~4万3000円とみる。
トランプ米大統領は4月、日本に対し相互関税の上乗せ分の発動を90日間停止すると表明。7月に停止の期限を迎える。中国に対しては5月に相互関税の上乗せ税率115%のうち91%を撤廃し、残りの24%を90日間停止。8月に期限を迎える。期限までに停止されている相互関税の上乗せ分が撤廃される形で米国と日中が合意できれば、日経平均は最高値へ向けた揺り戻しが起ころう。
一方、トランプ大統領の発言次第で関税政策などは二転三転するだけに不確実性は高まっている。秋以降は発動している関税による影響で米国の個人消費の低迷が顕在化し、企業業績も悪化するなど景気減速が鮮明になり、世界的な景況感の悪化につながり、株価の調整局面を迎えるきっかけになるだろう。