〔東京外為〕ドル、143円台前半=日本の長期金利低下で強含む(5日午後3時) 2025年06月05日 15時03分
5日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日本の長期金利低下に支援され、1ドル=143円台前半に強含んでいる。前日の米経済指標が弱めとなり、朝方は売られがちとなったが、その後は買い戻しが入り、午後は金利低下でやや買いが強まった。午後3時現在、143円14~15銭と前日(午後5時、144円09~09銭)比95銭のドル安・円高。
前日の海外市場では、米国時間に発表された5月のADP全米雇用報告とISM米サービス業PMIがいずれも市場予想を下回り、米長期金利が急低下したのを受け、ドル円は144円30銭台から一時142円60銭前後まで急落した。
東京早朝も軟調地合いを引き継ぎ、一時142円50銭台まで下落。4月の毎月勤労統計は、実質賃金が4カ月連続のマイナスとなり、日銀の早期利上げ観測が後退。これに伴ってやや買い戻されたが、仲値前後は再び弱含みとなった。正午にかけて142円90銭前後に浮上した後、午後は「(日本の)長期金利の低下を眺めてドル円は買いが優勢になった」(外為ブローカー)と指摘される。
前日の弱い米指標を受けて「大きく下がった後でもあり、買い戻しが入りやすかった」(大手邦銀)という。ただ、「前日の米指標が弱いことがなお重しとなり、上げ余地は限られた」(先のブローカー)との声も聞かれる。
ユーロは午後に入って対円で強含み、対ドルは小安い。午後3時現在、1ユーロ=163円27~28銭(前日午後5時、164円06~08銭)、対ドルでは1.1406~1406ドル(同1.1386~1386ドル)。