一進一退 2025年05月27日 14時26分

三菱UFJeスマート証券マーケットアナリスト山田勉氏
 米国では関税政策の影響により、貿易統計をはじめとしたハードデータの悪化が少しずつ見られ始めた。世界は米国の景気減速に引きずられやすく、日経平均株価もすいすいと上がる状況にはない。「相互関税」の上乗せ部分の一時停止期限を迎える7月までの交渉状況をにらみながら、当面は一進一退となるだろう。中心レンジは3万6500~3万8500円。
 日本では7月に参院選を控える。2025年1~3月期の実質GDP(国内総生産)はマイナス成長だった。緊縮財政になれば再びデフレの沼に落ちる可能性があり、消費減税など各党の公約と国民の選択に注目している。米関税政策の落としどころと選挙結果が出る夏は、今後の相場のターニングポイントになる。
 一方、25年3月期の企業業績は好調で、社員への一時金や配当などは多い。今年は投資家の潤沢な資金が株価を下支えするとみる。

注目ニュース